偽の預言を見抜けなかった預言者は獅子に喰われて死んだ

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≈紀元前928年
ベテルに住んでいた或る年寄りの預言者の息子達が、父である其の預言者の所へ来て、神の人がベテルで行った事を、ヤロブアム1世への預言も含めて話す。年寄りの預言者は、神の人がどの道を使って帰って行ったか尋ねた。更に「驢馬に鞍を置いてくれ」と頼んだ。息子達が驢馬に鞍を置くと、年寄りの預言者は驢馬に乗り、神の人の後を追って去って行った。そして、年寄りの預言者は神の人が樫の木の下に座っているのを見つけ「貴方はユダ王国からおいでになった神の人ですか」と尋ねた。神の人は「私です」と答えた。年寄りの預言者は神の人に「私と一緒に来てパンを食べて下さい」と誘った。すると神の人は「私は貴方と一緒に引き返す事は出来ません。又、其処では貴方と一緒にパンを食べず、水も飲みません。何故なら此れ等はヤハウェに命じられているからです」と答えた。年寄りの預言者は「私も貴方と同じく預言者です。御使いがヤハウェの言葉を受けて私に『神の人を貴方の家に連れ帰り、パンを食べさせて水を飲ませよ』と告げました」と偽の預言をして神の人を騙した。此れを聞いた神の人は翻意し、年寄りの預言者と共にベテルへ引き返し、年寄りの預言者の家でパンを食べ、水を飲んだ。そして年寄りの預言者は「ヤハウェはこう言われる。『貴方は私の言葉に背き、私の命令を守らず、引き返して禁じた場所でパンや水を口にした。よって貴方の亡骸は、貴方の先祖の墓には入らない』と」と預言した。神の人が食事を終えると、年寄りの預言者は、神の人の為に驢馬に鞍を置いた。神の人が出発すると、獅子が道で神の人を殺した。死体は道に放り出され、獅子と驢馬は其の側に立っていた。通り掛かった人々はベテルへ行き、此の事を話した。年寄りの預言者は此れを聞いて「其れはヤハウェの言葉に背いた神の人だ。ヤハウェが彼に告げた言葉通りにヤハウェが彼を獅子に渡し、獅子が彼を裂いて殺したのだ。年寄りの預言者は息子達に「驢馬を鞍に置いてくれ」と言った。息子達が驢馬に鞍を置くと、年寄りの預言者は驢馬に乗り去って行った。年寄りの預言者が道に投げ出されている神の人の遺体と、其の遺体の側に立っている驢馬と獅子を見付けた。獅子は神の人の遺体を食べたり、驢馬を殺したりはしなかった。年寄りの預言者は、神の人の遺体を驢馬に乗せてベテルに持ち帰り「嗚呼、我が兄弟」と言って悲しみ、自身の墓に葬った。其の後年寄りの預言者は息子達に「私が死んだら、あの神の人を葬った墓に私を葬り、神の人の側に私の骨を埋めてくれ。神の人がヤハウェの命によって、ベテルの祭壇とサマリアの町々に在る全ての偶像崇拝の祭壇に向かって放った言葉は必ず成就するからだ」と言った。ヤロブアム1世は、此の様な事が有っても、ヤハウェの道に立ち返らず、偶像崇拝の祭壇の祭司に志願した民衆を望み通りに就けた。

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